第8回日本ジオパーク全国大会

秋田県男鹿市と大潟村での第8回日本ジオパーク全国大会に参加。日本に43あるジオパークの首長や関係者が集まって議論しました。
「ジオパーク」という概念は地質学の一大発明だと思いますが、取り組み自体はこれまでの国立公園の保全活用や、様々なまちづくりのアプローチから学ぶものは多いと感じます。関連の論文をいろいろ読んでから参加しましたが、ジオパークで常に議論となる保護と活用の切り分けについては、一つのジオパークの中でゾーニングをすることで解決するという講師の方のお話は当たり前のようでとても腹落ち。逆に言えば活用の面ではエコツーリズム・アグリツーリズムと本質的には変わらない印象を持ちました。
同時に、ジオパークとかジオツアーは万人受けするものでもないという視点もありました。なんとなく来てね、では刺さりにくいテーマなので誰に訴求するのかを明確にすることはかなり重要ですね。なまはげの投稿でも書きましたが、肝心のジオツアーは参加させてもらえず帰ってきてしまいましたが、少なくともジオパークに関しては会議だけ出ても片手落ち。ツアーが事業の肝だから、次回機会があれば会議は飛ばしてでもツアーに行きたい、ぞ。
いずれにせよ、地質というその土地に圧倒的に固有なものに着目したアプローチはそこでしかできない体験という意味で大きいと思います。無理な地域名産品とか作るよりも、地球が何千万年の単位でつくってきてくれたものですからね。
ちなみに講師の日本のジオパークの第一人者のひとり産総研の渡辺先生は同じ町内だし、コーディネーターをされた目代さんも元同じ町内。秋田まで行かずとも話を聞けたかもというお話。