一昨日のつくば市成人式の件では、新聞、テレビ、インターネットのニュース等で報道されご心配をお掛けしております。人命等に被害はなかったものの、逮捕者が出てしまい、これだけ大きく報道される騒ぎとなってしまったことについて、式典を主催した市の責任者として、心よりお詫び申し上げます。
市として最も反省すべき点は、主催者として警備体制や対策が甘かったことです。石井国交大臣が出席されることでSPや茨城県警察が来ていただけでなく、市側でも昨年より警備を増やして準備体制をとっていましたが、このような結果になってしまったことを考えれば、式典の現場でもう少し早い段階から対処をしなければならなかったと思います。
開始前にはすでに会場周辺で暴走行為なども確認され、荒れている雰囲気があったとのことなので、その段階で違法行為があれば、警察への通報も含めて混乱を抑えるための対応をする必要があったのでしょうし、暴走行為をしていたり明らかに酔っている人間は会場外で待機させるなどの対策を取るべきでした。会場内の警戒体制も工夫はされていたのですが、最終的に暴徒化した新成人については抑えることができていませんでした。また、県警の方とも、混乱を未然に防止する措置や警察が介入するタイミング等について、事前に密に相談をしておく必要があったと思います。
一生懸命準備をしてくれていた実行委員会のメンバーや、ほぼすべての落ち着いて座っていてくれた新成人の皆さんや親御さんには、大事な式典を混乱させてしまったことを大変申し訳なく思います。その上で、暴れた新成人については、式を中断しただけでなく、違法行為を含め明らかに行き過ぎた行為があったため、非常に残念なことではありますが、逮捕されたことも含めて、新成人として法に従って処分を受けることは致し方ないことかと思います。また、この件が大きく報道されたことで、ほんの一部の人間の行為によって、「つくばってヒドイとこだね」という印象を全国の多くの方々に持たれてしまったことのつくば市全体へのダメージも大きいと思っています。
こうしたイメージを払拭することは容易ではありませんが、引き続き、市長として責任を持って対応していかねばならないと考えていますし、今後の成人式で二度と同じような過ちが繰り返されないよう、対策を考えて行く必要があると思っています。
ただ、私は、必ずしも来年の式典で、警備を強化したり、警察に介入をお願いしたりすれば解決する問題とも思っていません。様々な境遇にいる若者たちが新成人となるとき、成人式の式典そのもののあり方、新成人それぞれの式典に対する考え方、式典に臨む態度などが、どういったものであるべきか、一から考えていきたいと思っています。今年度の式典の実行委員会の皆さんや、参加された新成人の方々、また、来年以降新成人になることが予定されている皆さんにもお話をききつつ、来年以降のつくば市の成人式を、今年の出来事を払拭するような式典にしていけるよう、一緒に考えていってほしいと思っています。