建設遅れに伴う秀峰筑波の開校時期が決定しました。門脇教育長が最終私案として示した
・開校は30年4月
・東中学生については29年9月から先行して校舎利用
・小学生は30年4月から
が総合教育会議開催後の教育委員会で承認されました。
今回の結論が「全員が満足する」結果でないことは認識しています。ひとつの正解が存在しない中、いろいろなお声やアンケート結果を踏まえて、これまで開校に向けて努力してきた関係者、そして何よりもこどもたちを第一に考え、現時点での最適と思われる判断を教育委員会と議論をし、最終的に決定していただいたと思っています。
開校に向けてクリアしなくてはいけない問題は数多くありますが、今後もこどもたちを第一に考え安心して開校の日を迎えられるよう、PTAや地域のみなさまとの対話を重ね、教育局と一丸となり行政としてできることはすべて行っていきます。
就任翌日に伝えられた学校の建設遅れの問題でしたが、これをきっかけに課題も見えてきました。校長先生たちから聞いていた「こどもたちは一刻も早く学校に入りたがっている」というお話とアンケート結果の乖離に危機感を覚えました。多くの人から紫峰学園の8年生は「誰もが一刻も早く入ることを楽しみにしている」聞いてきましたが、4割弱は30年4月を希望していました。小学生も「1年間閉校に向けて一丸となってがんばってきたこどもたちの気持ちを大切にして欲しい」ということでしたが、数字はそうでなかったことを示しています。
議会の答弁でも答えたのですが、「こどもたちのため」とか「地域みんなが」という言葉には気をつけなくてはいけないと思っています。8割の反対があった総合運動公園問題の時も推進理由として「地域みんなが望んでいる」「こどもたちの夢のために」という言葉が枕詞のように使われました。自分の願望を伝えるために他者を代弁してはいけないし、小さい声が聞こえなくなるのは危険なことです。もし先生方が「こどもたちの意見は割れているけど、できるだけ早く入れるようにして欲しい」と言っていたならいいのですが、「みなが望んでいる」と連絡協議会にいた校長先生たちがお話しされていたということは、30年4月を望んだ4割の声が聴こえていないということです。これは、今後総合教育会議でも検討をしていく必要があります。
もう一つの問題。耐震で筑波東中学区の小学校が未完了という指摘がありましたが、耐震診断において一番数値が低かったのは筑波西中学校区にある作岡小の体育館でした。東中学区については0.4、0.5といった、万全ではないけれども大きな地震で一気に倒壊する危険性はないものでしたが、作岡小の体育館は0.22。震度6強がきたら一度に倒壊する危険があります。もともと西中学校区については30年4月の予定でしたが、この状況でそのまま使わせることに教育委員会でも議論はなかったそうです。保護者もこの状況を知っているのか、という質問に対して「HPで公開している」ということでしたが、それで周知をしているとはとても言えないと思います。早急に状況を確認し、対応を考えていきます。