後援会副会長になっている日本舞踊美作流の「舞い初めの会」へ。
いつも美作先生の革新性には驚くばかりですが
それは全て基本があってのこと。
敷居の高い日本舞踊を身近なものにするべく活動し
全国から注目される流派がつくばにあることはうれしいことです。
パンフレットに挨拶文を寄せました。ああ、お稽古もすっかり行けていない。。笑
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美作流舞い初めの会に寄せて
美作流後援会副会長 五十嵐立青
ちょっと前ですが、お稽古場でこんなことがありました。出来の悪い私の踊りを見かねて、師範方をはじめみなさんが八方を取り囲んで踊ってくださりました。足の動きについていくだけで精一杯ながらも、とにかく合わせて踊ります。すると、言いようもない高揚感が体を包みます。型を追うことによって心に火がついたのか、周囲にいる人達との心がつながった化学反応なのかはわかりません。いずれにせよこの踊りによって得られる大きな魅力はこの一体感であり、宗教的エクスタシーであり、それに人は抗うことはできないのです。
日本舞踊の持つ長い歴史。江戸時代の400年、その前の室町時代の300年、その連綿とした時間があればこそ踊りに人は取り憑かれるのでしょう。長く続くからこそ型が力を持ち、その型が踊り手にまた力を伝えていきます。踊りは観てももちろん楽しめますが、外から観ているだけでその真髄は味わえません。自分が踊り手の一人となりその歴史の担い手の一点となった時に、日本舞踊は真の魅力の深淵の、その入り口をのぞかせてくれます。
美作先生は、イギリスの政治家であり哲学者E.バークの言葉を借りれば「保守するために革新する」まさに体現者です。舞い初めの会をきっかけに、美作流の目指す日本舞踊の世界がみなさまからまた広がりを生んでいくことを願ってやみません。本日はご来場誠にありがとうございました。