UCLの公共政策研究所。ここで修士過程をやりながら、研究助手もしてました。政策立案の視点をベースに政治・経済・法律の概観を学んだこの場所は、今の自分につながるとても貴重な時間でした。
当時の指導教官は今はオックスフォードに移りインターネット学部長になっています。私がいた研究グループは政府系機関から研究費をもらっていたのですが、レポートの中でイギリス政府の政策をあんまりに痛烈に批判してたので「ちょっと、ここまで書いていいの?」と聞いたら「それが我々の仕事だよ」とあっさり答えて、研究の何たるかを学びました。日本だとそういう研究者には仕事が来なくなると思うのですが、そこが国家の健全度でしょうか。
指導教官は日本の行政でもひとつの常識になった公共経営の考え方を広めた第一人者のクリストファー・ウッド教授の直系で、研究グループには公共選択論の第一人者のパトリック・ダンリビー教授がいるなど、おそろしく恵まれた環境でした。今は研究からはすっかり離れているので懐かしさを感じつつ、やっぱり自分は現場にいたいなあなどと考えながら走ってきました。